リーマンショックで大幅な資産を溶かした中田さん

リーマンショックによってマンハッタン ドバイ ロンドン の不動産の価値が大幅下落したといわれる中田さんの金銭にかかわる報道


イタリア国内で約250万ユーロ(約3300万円)の支払い命令が出ている元サッカー日本代表中田英寿氏(32)の“未払い騒動”が急展開だ。27日付のイタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトが報じ、同国内でも話題沸騰中である。(夕刊フジ編集委員久保武司

 これは、中田氏がかつて所属したペルージャの本拠地に本社を置く服飾メーカー・マリタル社と中田氏が2004年10月3日付でイベント出演の契約を結びながら、同氏がこの契約を履行せずに06年W杯直後に「僕はもう引退する。これから旅に出るから」と言い残し全く連絡がとれなくなってしまったことから、マリタル社が損害賠償を申し立てたもの。イタリア国内では両者の意見を聞く仲裁委員会が開かれ、中田氏も数回出席した。結局07年4月に出た判断は、中田氏の敗訴。同社はさっそく中田氏に損害賠償額の支払いを求めたが、「中田氏は日本に住民票がなく、まったく連絡がとれない状況。まだ1円も受け取っていない」(マリタル社幹部)と苦渋に満ちた表情で話している。

 しかしここにきて、中田氏がローマで来月5日に行われる世界選抜戦「ローマ(00−01年優勝メンバー)Vsフランス代表(1998年W杯優勝メンバー)」に出場することが決まった。この試合は元フランス代表カンデラ引退試合とともに、収益金はイタリア・アブルッツォ州地震被災者支援に使われることが決まっている。

 マリタル社の関係者は「中田氏がローマ入りすれば、何らかのアクションを起こすことになると思います」と話しており、中田氏のイタリア入国が確認でき次第、マリタル社の弁護士らが総力をあげて中田氏と接触する。

 中田氏は昨年12月に代表理事を務める一般財団法人「TAKE ACTION FOUNDATION」を立ち上げた。4月に甲府市で行ったエキシビション試合などの総収入は、イタリアで支払い命令が出ている額とほぼ同額の約3433万円だったことも報告した。その度にイタリアのマリタル社関係者から「中田氏は日本で本当にそんな事業をしているのですか?」と何度も確認があった。29日には、新たなCM出演決定を発表した中田氏。まずは自分の周辺をクリーンにしないと、せっかく立ち上げた財団も砂上の楼閣になりかねない。