ジャパンマネー移籍の中田

中田パルマ移籍難航
カンナバーロとの評価格差20億円

トレード話が、ローマの株下落余波で一気に加速し始めた。優勝を決めたパルマ戦後、ASローマのセンシ会長は「中田は縛りつけてでも残す」と断言していたが、優勝したにもかかわらずASローマの株が18日に14%もダウン。約900億リラ(約52億円)の損失となって状況が一変した。地元紙「コロエレ・デル・スポルト」によるとセンシ会長は4〜5人の選手を放出することで埋めようと考え、中にはビッグネームも含まれているという。そのビッグネームこそ中田だという。

 それに呼応するかのようにパルマが動いた。ウリビエリ監督は司令塔の中田をそれほど評価していないが、フロントはプレー以上に親会社の世界的乳製品メーカー「パルマラット」社の世界戦略の切り札として中田を高く評価している。すでにイタリア代表DFカンナバーロはローマ移籍に関しては納得しているという。来季のDF強化が急務のローマ側にとってはカンナバーロはノドから手が出るほど欲しい選手で、後は金銭面の交渉だったが、ここで衝突が起きた。

 水面下の交渉で、パルマのタンツィ会長はカンナバーロの価値は約800億リラ(約46億円)で、中田は約450億リラ(約26億円)と試算。中田がパルマに移籍する場合は約350億リラ(約20億円)の“持参金”が必要だと主張。